「農業」と「食」を通じた地域活性化への取り組み!
~宇都宮市農林公園「ろまんちっく村」の運営をコアとした地域プロデュース~

【松本 謙 社長】
1)御社は、次世代のアグリカルチャーとエコツーリズムを目指し、地域密着型の事業を展開しております。これまでの沿革と経営方針等についてお聞かせください。
弊社は、宇都宮市農林公園「ろまんちっく村」の運営委託をきっかけに平成19年7月に設立しました。その後、平成20年4月に該当施設の指定管理者として全体運営業務を開始し、以降、地域活性化に関する様々な事業領域を拡大展開させていただいております。
弊社の経営理念は、〝信頼ある「ものづくり」、「ひとづくり」、「まちづくり」を通じた地域社会への貢献〟でありますが、「農業と食、地域資源の総合プロデューサー」というコンセプトをもとに、6次産業化社会を見据えた活力ある地域経営への先鋭的な取り組みを目指すものです。
具体的には、「ろまんちっく村」をコアとした交流資源を有効に活用
し、地域全体を通じた次世代のアグリカルチャーとエコツーリズムを目
指した「ものづくり」、「ひとづくり」、「まちづくり」に挑戦し、全国の各地
域と連携協働することにより、活力ある「栃木ブランド」を総合的に
プロデュースしていくことを目的としております。
なお、その取り組み事例の一例としましては、平成21年6月に経済産
業省の「農商工等連携促進法」に基づく「農商工等関連事業計画」の
認定を次の通り受けております。
・ 認定事業名 :〝消費者と生産者の共同参画体制による安心・おいしいベジタブルフルーツソースの
開発とブランド化〟
・ 認定事業内容 : 生産者とシェフ、消費者などが共同参画型のコミュニケーションチャネルを通じて、共同商品
開発からブランド化、販売までを、農業生産者(農業士)、商工業者(弊社)、消費者の三位一
体で取り組む事業
2)御社の現在の事業内容及び今後の事業計画についてお聞かせください。
弊社は、前述の経営方針に基づき、次の4つの事業戦略を展開しております。
①ファームツーリズム・食農支援事業
弊社自社農場(4ヘクタール)や周辺農業生産者の生産資源を活用した農産物の生産を通じた農業体験、直営科飲施設を活用した食農教育をはじめ、就農支援など、地域農業経済活性化のための新たなるツーリズムの展開。
取組み事業:イチゴを通じた食農体験や、就農希望インターンシップの受入れなど
②地域プロデュース事業
農業と食を中心に様々な地域資源を連動させ、催事の開催や商品開発、新たな地域経済の枠組みや地域活性化の仕組みづくりのための提案事業
取組み事業:シェフと生産者の連携した活性化催事「シェフズプロジェ」の開催、食と農業の総合プロデュース事業@AGRI、や自社製作ラジオ番組「アットアグリチャンネル(CRT栃木放送)」を通じた地域情報の発信など。
③地域商社事業
栃木県の地域商社として、農産物、地域特産品や農商工連携商品など、大手通には馴染まない地域資源の専門販路としての商社機能の展開。
取組み事業:宇都宮ブランドアイテムショップ「宮カフェ@MIYA」、
インショップ方式卸売チャネル「栃木のおいしいお土
産やさん」、栃木県産品セレクトショップ「トチノワ」、
県産品専用ギフトカタログ「トチギフト」、総合ECサイト
「北関東ファームバザール」の運営、さいたま新都心を
はじめとした「出張マルシェ」の展開など。
④観光連動型活性化拠点事業
観光事業と連動した拠点活性化事業の展開。
取組み事業:ろまんちっく村をはじめとした複合施設、農産物直売所、
地産地消型の飲食店舗の運営や、宇都宮北西部観光
周遊事業など
このように、弊社の事業展開は、枠を超えた様々な連携と協働による「地域のバリューチェーンを創造し、弊社が中核ハブ(中継役)となる戦略」を目指すものです。
3)新規事業である栃木県アンテナショップ運営委託事業の概要についてお聞かせください。
弊社は、この度、栃木県が公募した現在建設中の「東京スカイツリー」(東京都墨田区)周辺商業施設内において、2012年春に開設する県アンテナショップの運営事業者に選定されました。
弊社がこれまで取組んできました「ろまんちっく村」や「宮カフェ」等で展開している地域商社事業の実績や、食農支援を始めとする地域活性化のためのネットワークづくりや企画力が評価されたものと考えております。
県アンテナショップは、県内全域から特産品を結集し、「モノ」だけではない「コト」の発信を通じていかに本県への誘致を図るか、また本県の産業と首都圏を繋ぐ「オール栃木」の情報の辻として、本県のブランドとイメージアップに寄与したいと考えております。
特に、県のフードバレー構想や様々な施策の横断的な連携を図り、全市町との接点を持つことにより、他県のアンテナショップとの差別化を図る〝究極のアンテナショップ〟を目指しております。
4)松本社長は、「食農連携コーディネーター」や「中小企業診断士」として、農商工連携等のコンサルティングを業務としております。食農、地域資源の利活用等の支援に関する専門家としての役割をお聞かせください。
現在の我が国の現状は、少子高齢化や経済の収縮(実質GDPの減少)という社会構造の大転換期を迎えておりますが、未だに多くのビジネスモデルがマスプロダクション型から抜け出せずにいる現実があります。
このことは、現在の社会環境は、地方が主役になれる千載一遇の好機を迎えていることを示唆しております。しかし、地域産品の多くは、東京発信のナショナルブランドに比べて、小ロット、不均一、流通におけるナーバスな課題等が存在しております。
今後において、地域食材が価格戦略に巻き込まれない再生産が可能な価格で展開する流通、生産者の想いと消費者の望みを結ぶビジネスを実現するためには、地域の農業、中小企業、行政、学校等が連携して柔軟な発想と化学反応で地域を巻き込む仕組みづくりが必要と考えます。
私は、専門家(食農連携コーディネーター、中小企業診断士)として、それらの有効な連携を構築するために、〝ハブ(中継役)〟として地域プロデューサーの役割を認識して、支援活動を実践してまいります。
特に、私の場合は、自らが「ろまんちっく村(農場、ホテル、温泉、ブルワリー等)」をはじめ、飲食施設や、流通事業経営を行う経営実務家である専門家です。そのような実際のノウハウを活かしたリアルな取り組みを通じて、よりアグレッシブで実践的な農業と食、地域資源の総合プロデュースを通じた「農業と食のエンターテインメント」を提案・支援することにより、新しい時代に相応しい地域の活性化に貢献してまいります。

【ろまんちっく村(ヴィラデアグリ)】
会社概要
株式会社ファーマーズ・フォレスト
宇都宮市新里町丙254
資本金 8,000万円
従業員数 122名





